検索結果SEARCH

エネルギーの検索結果:27

エンバクを利用した脱プラ製品の開発(研究紹介)

目的

近年SDGs(持続可能な開発目標)に向けた取り組みが重要視されてきている。環境問題ではプラスチック問題が大きく取り上げられ,プラスチック製品の代替品の開発が進められている。

技術概要

ムギ類の茎(ストロー)に注目し,様々な種類のムギ類を栽培し, ストローとして適した種類や品種を選抜した。結果,茎の太さ,本数,においなどから エンバク(燕麦(学名:Avena sativa),オーツ麦)が有力候補となった。
本製品は使用後回収し堆肥とすることが出来,堆肥化した製品をエンバク畑へ利用することで,エネルギーと物質の循環が行われる。

用途

食品,ストロー代替品,生分解性プラスチック

表層型メタンハイドレートの産状解明に向けたバイカル湖調査(研究紹介)

目的

近年,日本近海に賦存するメタンハイドレートの資源開発に向けた動きが活発化している。海底地盤深部にある砂層型メタンハイドレートについては,東部南海トラフをモデル海域として海洋産出試験が行なわれ,商業化の実現に向けた技術整備が進められている。当研究室では,多様なエネルギー供給源確保の観点から,日本海側の海底地盤表層に賦存する表層型メタンハイドレートに着目し,その産状の解明,回収技術の開発に取組んでいる。

技術概要

バイカル湖は淡水湖として唯一メタンハイドレートが確認されている湖で,湖底表層には日本海と同様に表層型メタンハイドレートが存在する。
 そこで,日本海の表層型メタンハイドレートのパイロット・スタディとして,その物性評価,分布状況把握のための調査をバイカル湖で実施した。
 新たに開発した大水深用コーン貫入試験(CPT)プローブを用いて湖底堆積土のコーン先端抵抗を測定し,採取コアデータと比較した結果,CPTにより表層型メタンハイドレート層の産状や堆積深度が評価可能である事を明らかにした。

用途

表層型メタンハイドレートの産状に適応した回収技術の開発,鉱物資源開発における資源ポテンシャルの評価

コーヒーに入れる砂糖の驚くべき効果-今までの砂糖の常識をくつがえす新感覚の糖質、パラチノースのさまざまな健康効果-(研究紹介)

技術概要

 ひと息つきたい時に飲むコーヒーに砂糖を入れる方は多いかと思います。従来、砂糖の摂り過ぎは、身体に良くないというイメージがありますが、実のところさまざまな健康効果が報告されている砂糖と同じ仲間がいます。それは長年、私が取り組んでいるパラチノースです。パラチノースはハチミツに微量に含まれている天然の糖質で、小腸内でゆっくりと吸収されるため、血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンを節約することができるのです。また、日常使用している砂糖(スクロース)に比べ内臓脂肪が蓄積しづらく、肥満を改善する利点があるとも言われています。しかし、どうしてそのような現象が起こるのか解明されていませんでした。そこで、われわれは肥満ラットにパラチノース及びスクロースの溶液を経口投与し、エネルギー代謝の動きを観察しました。その結果、パラチノース投与後にエネルギー代謝の高値が持続することをつかみました。また、このパラチノースの代謝促進作用が肥満の改善につながることも明らかにしました。今後は、これらの知見を基に、肥満の方を対象にした臨床研究を実施していきたいと考えます。

ロバスト性の高い折り畳み式風車~RONDO~(11829)

目的

本研究は、翼を空気力学的に回転し得ない状態に折り畳み、強風時の安全性を著しく高め、時間遅れのない耐風圧機能を備えた風力発電装置を提供する。

技術概要

従来のプロペラ型のものは高速回転中に風が弱くなれば迎角が負になるためにブレーキがかかる。可変ピッチ機能を備えていても多くの場合応答特性が風の変動に間に合っていない。一方、垂直軸風車は起動特性が悪いために一旦停止すると発電状態になるまでに時間遅れが大きいという欠点がある。本研究は垂直軸風車の主回転翼の前に特殊なスラットを取付けることで起動特性を画期的に向上させたものである。更に突風時には風圧を避けるために複数の回転翼が同時に円周方向に傾く機能を備えている。従って外部からの強制的な制動を加えずに継続して発電することができ、風が弱くなれば自動的に復旧する。上記機能により広い範囲に変動する自然風の中で破損を防ぎ、安全に稼働できる。又、垂直軸風車の特性として揺れに強く重心が低いので設置場所は地上、洋上いずれにも可能である。

適用製品

地上及び洋上に設置可能な稼働率の高い実用的な風力発電装置

トリアシルグリセロールの結晶構造転移(10404)

目的

食用油脂を使用する際には最適な結晶構造にコントロールする必要が生じる。本研究は、高圧処理によって簡単にトリアシルグリセロールの結晶を不安定型から安定型へ短時間で転移させる方法を開発したものである。

技術概要

従来、これらの油脂を使用する場合に一定温度中で撹拌を行うか、最適な油脂構造をもつ油脂と混合するか、その他の方法が用いられてきた。本研究の食用油脂の結晶構造転移方法は、食用油脂に、その主成分であるトリアシルグリセロールの融点近くで高圧を加えて転移させるものである。従来の方法と比較して短時間、低エネルギー消費で生産性の向上が認められる。

適用製品

食用油脂、マーガリン、ショートニング、チョコレート

高効率太陽電池の作製(11770)

目的

太陽電池の太陽追尾装置の駆動ばねとして用いる。これによって太陽電池の発電効率を向上させることができる。特に、本装置では太陽光から得た電気を使用しない。

技術概要

太陽の向きに太陽電池を向けると、太陽団地の発電量は向上する。現状の追尾装置は、コンピュータ制御であったり、光センサを用いることにより電力の消費を伴っている点に問題があった。本太陽追尾装置では、太陽の熱のみを用いて追尾動作を行う。太陽パネルを回転軸を有する台に固定し、この固定した台の回転を形状記憶合金ばねを用いて行う点が本追尾装置の技術的核心部分である。この形状記憶合金は、らせん状に巻かれたコイルばねの中心に黒体を具備し、太陽光を吸収したこの黒体からの熱によって形状記憶ばねを収縮させる。したがって、太陽が当たらなくなると、この黒体は冷えて、柔らかくなる。この両者のつり合いによって太陽方向に太陽電池パネルを向けることができるようにしたものである。

適用製品

太陽追尾装置、形状記憶ばねを用いた製品

高比強度を有する純チタン構造材料(11340)

目的

純チタンの強度を合金元素を添加しないで向上させる。

技術概要

本研究では、純チタンの強度をチタン合金と同等レベルまで引き上げるために新しいプロセスを導入し、材料を作製した。すなわち、純チタン粉末に高価なセラミックッス粒子を直接添加して機械的に混合するのではなく、純チタンに安価なステアリン酸を助剤として添加し、機械的に混合した。その混合した粉末を放電プラズマ焼結法により比較的低温および短時間で固化成形した。この加工の際の加熱によって純チタンとステアリン酸が反応し、反応生成物であるセラミックッス粒子を含む新たなチタン構造材料を開発した。この材料は室温でチタン合金をはるかに越える硬さを有する。純チタン構造材料の製造方法として、純チタン粉末とステアリン酸を混合する方法、その後、粉末を密度100%で固化成形する方法を確立した。

適用製品

高比強度の構造部材、機能性材料、輸送機器等の部品(環境エネルギー対策用)

スマートハウスにおける家電利用時間帯スケジューリングシステムの開発(11762)

目的

電力会社は、電力需給に応じて、昼間電力料金と深夜電力料金とで差をつけている。このように時間帯によって電力料金に差があるので、家電の稼動時間を適切に設定することで、利用者にとって電力料金の低減を図ることができる。本研究の目的は、連続稼働家電やペア稼働家電が含まれる複数の家電についての制約を考慮して、各家電の稼働時間帯を最適化することを可能にする家電稼働最適化システムを提供することである。

技術概要

家電の利用時間帯について、数理計画問題を解くことで、各家電の利用時間の最適化を図っている。ここでは、変数として各家電の各時刻における消費電力を取り、制約として各時刻における各家電の消費電力の上限値を与えている。また、家電の中には、炊飯器のように、断続的な稼働ではなく連続的稼働が必要なもの、洗濯機と乾燥機のように1つの機器の稼働が終了すると別の機器の稼働が開始するもの等がある。このような家電間の制約も考慮に入れた電力消費の最適化を図るために、連続稼働家電やペア稼働家電が含まれる複数の家電についての制約を与えている。連続稼働家電の連続稼働時間帯について予め定めた複数の候補時間帯を定め、候補時間帯を変数とすることで、連続稼働家電の制約を実現している。

適用製品

スマートタップ、HEMSなど