私は筋萎縮性側索硬化症(ALS)の早期発見を可能とする血液診断法の開発に取り組んでいます。従来の診断法では年単位の時間が掛かるため、既存薬の効果の低下や治験開始の遅延など弊害が起こっています。私の先行研究からALSの脳に蓄積した異常型SOD1タンパク質が血液に出現する可能性が浮上しました。今回、血中の極微量な異常型SOD1を「シーディング」を利用し増幅させ、対照患者の増幅パターンを比較することでALS診断への応用を目指します。
シーディングとは異常型タンパク質が構造的な鋳型(シード)となり、基質タンパク質を異常型へと変換する現象です。血液に様々な濃度の異常型SOD1をシードとして混合させ、ALSモデル血液を作製し、基質SOD1に構造異常が起こるか調べました。その結果、シード濃度が10-18mol/L であってもシーディングが起こりました。
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