歯科医療において、口腔組織の形態や機能の回復・改善を図るために、様々な種類の「歯科材料」が使用されています。被せ物(冠)や矯正ワイヤーなどに用いられる金属材料は機械的性質に優れていますが、問題点として見た目(審美性)の悪さや金属アレルギーのリスクがあります。そこで、比剛性・比強度に優れるファイバー強化型コンポジットマテリアルの歯科的応用が期待されます。
これまで歯工連携により、種々の成形法を応用することで、ガラス繊維強化熱可塑性プラスチック(GFRTP)の研究開発を行ってきました。例えば、既存の金属製矯正ワイヤーの代替材料として、引抜成形法を応用することで審美性に優れるGFRTP( 強化材:ガラス長繊維、母材:ポリカーボネート樹脂)製歯科矯正ワイヤーを試作しました。また、歯科用CAD/CAMシステムによる切削加工で製作されるCAD/CAM冠用材料として、ハンドレイアップ及びホットプレス法によりGFRTP(強化材:ガラス繊維クロス、母材:アクリル樹脂)製CAD/CAM 冠用ブロックを試作しました。その他に、射出成形法により製作するGFRTP(強化材:ガラス短繊維、母材:ポリプロピレン樹脂)製義歯などがあります。
同じカテゴリーのお知らせ
吸入ディバイスとマウスピースの新規デザイン-肺を患う患者さまのために-(12216)
握りやすいレバーを備えておりキャニスターの噴霧を省力化可能でチャンバーが小型化されポータブル化されているにも関わらずチャンバー内で薬剤が効率的に循環し、吸入効率も高い薬剤吸入器。 詳細を見る
糖尿病患者様の外出時のQOL向上~携帯式インスリン保冷装置~(12470)
主に1型糖尿病患者は毎食後にインスリンの注射が必要である。夏場などでは室温や屋外気温が30℃を超えてしまうため、外出時にはインスリン注射器を保冷剤入りパック等に入れて携行する必要がある。これにより、外出時間が制限されたり、旅行や出... 詳細を見る
からだの内なる声をきくメンタルヘルスチェカー内受容感覚知覚の役割(12548)
からだの気づき,特に身体反応への気づき(以下、内受容感覚知覚)が心身の状態に果たす役割を明らかにし,からだの気づきからこころの状態を評価する,新しいメンタルヘルスチェック方法を開発するとともに,その活用方法についての提案をおこなっ... 詳細を見る