静電誘導法を測定原理とする,簡便であるがやや複雑な電場測定にも対応できる電場センサを製作し,誘電体の分極と外部電場強度の関係や,誘電体境界面での電束密度の連続性を計測する手法をこれまでの研究で確立している。本研究では,この電場センサを改良してキャパシティブセンサとし,物体(導体)の運動を簡易的に計測できる手法を確立することを目的としている。
・大気中を自由落下する物体の時々刻々の速度を,キャパシティブセンサを使って測定した。速度が時 間に比例して増大することを確かめた後,その時間変化から物体の加速度を求めた。空気抵抗の効果は 加速度の質量依存性から調べられた。
・運動方程式が示す通り,質量を大きくすれば空気抵抗が無視でき,重力加速度が求められることが分かった。
・実験で求めた重力加速度は,公表されている値と誤差0.2%で一致した。
・物体の移動を検出するセンサや速度計測器の開発
・電磁気学の基本原理を用いた計測器の開発
・物理学実験等の授業で使用する実験装置の開発
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