コーヒーに入れる砂糖の驚くべき効果-今までの砂糖の常識をくつがえす新感覚の糖質、パラチノースのさまざまな健康効果-(研究紹介)

技術分野
アグリ・バイオ
所属
薬学部 薬学科
氏名
進藤 大典

技術概要

 ひと息つきたい時に飲むコーヒーに砂糖を入れる方は多いかと思います。従来、砂糖の摂り過ぎは、身体に良くないというイメージがありますが、実のところさまざまな健康効果が報告されている砂糖と同じ仲間がいます。それは長年、私が取り組んでいるパラチノースです。パラチノースはハチミツに微量に含まれている天然の糖質で、小腸内でゆっくりと吸収されるため、血糖値の急激な上昇を抑え、インスリンを節約することができるのです。また、日常使用している砂糖(スクロース)に比べ内臓脂肪が蓄積しづらく、肥満を改善する利点があるとも言われています。しかし、どうしてそのような現象が起こるのか解明されていませんでした。そこで、われわれは肥満ラットにパラチノース及びスクロースの溶液を経口投与し、エネルギー代謝の動きを観察しました。その結果、パラチノース投与後にエネルギー代謝の高値が持続することをつかみました。また、このパラチノースの代謝促進作用が肥満の改善につながることも明らかにしました。今後は、これらの知見を基に、肥満の方を対象にした臨床研究を実施していきたいと考えます。

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