レシチン逆紐状ミセルを利用した水溶性高分子の皮膚浸透促進技術(12244)

技術分野
創薬 / 材料
所属
薬学部
氏名
橋崎 要

目的

水溶性高分子の含有量を多くすることができ、且つ皮膚移行性に優れたゲル状組成物の製造方法、及び前記製造方法により製造されたゲル状組成物を提供することを目的とする。

技術概要

レシチン逆紐状ミセル(LRW)は、レシチン/オイル系に水などの極性物質を添加することで形成されるオルガノゲル製剤で、配合した薬物の皮膚透過を促進することが報告されている。
これまでに、LRW中に水溶性の中・高分子薬物(分子量500以上)を可溶化あるいはコロイドサイズで分散する技術を開発した。この技術を用いると、通常は皮膚に移行しにくいとされる分子量が500以上の薬物が、皮膚中に移行しやすくなるが、ゲル状組成物中の水溶性高分子の濃度を高くすることができない、という問題があった。
水に溶解又は分散させたレシチンと、水に溶解又は分散させた分子量500以上の有機化合物(但し、レシチンを除く)との混合液を凍結乾燥又は加熱乾燥し、レシチンと有機化合物とを含む固体混合物を得た後、オイル成分と、極性物質とを混合し、ゲル状組成物を得る工程によると、水溶性高分子の含有量を多くすることができ、且つ皮膚移行性に優れたゲル状組成物の製造が可能になることを見出した。

用途

化粧品、医薬品、医療材料

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