本研究は、翼を空気力学的に回転し得ない状態に折り畳み、強風時の安全性を著しく高め、時間遅れのない耐風圧機能を備えた風力発電装置を提供する。
従来のプロペラ型のものは高速回転中に風が弱くなれば迎角が負になるためにブレーキがかかる。可変ピッチ機能を備えていても多くの場合応答特性が風の変動に間に合っていない。一方、垂直軸風車は起動特性が悪いために一旦停止すると発電状態になるまでに時間遅れが大きいという欠点がある。本研究は垂直軸風車の主回転翼の前に特殊なスラットを取付けることで起動特性を画期的に向上させたものである。更に突風時には風圧を避けるために複数の回転翼が同時に円周方向に傾く機能を備えている。従って外部からの強制的な制動を加えずに継続して発電することができ、風が弱くなれば自動的に復旧する。上記機能により広い範囲に変動する自然風の中で破損を防ぎ、安全に稼働できる。又、垂直軸風車の特性として揺れに強く重心が低いので設置場所は地上、洋上いずれにも可能である。
地上及び洋上に設置可能な稼働率の高い実用的な風力発電装置
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