二酸化炭素を用いた下水汚泥焼却灰からのリン酸塩の回収プロセス(11445)

技術分野
環境
所属
理工学部 物質応用化学科
氏名
遠山 岳史

目的

焼却汚泥中にはリン酸塩を多く含有しているため新たなリン資源として有望であるが、酸による抽出では目的成分だけでなく重金属も溶出してしまう。そこで、二酸化炭素を懸濁液中に吹き込むだけの簡便なプロセスで重金属を含まないリン酸塩水溶液を回収する。

技術概要

一般的にリン酸塩は難溶性であり、水には溶解しない。このためリン酸塩含有物からリン酸塩を抽出するには、酸を用いて溶解させる必要がある。しかし、この方法では目的成分以外の成分も溶出する。一方、難溶性のリン酸塩懸濁液に二酸化炭素を吹き込むとリン酸カルシウムおよびリン酸マグネシウムの溶解度だけが増大することを発見した。これにより、リン酸塩含有物から主にリン酸カルシウムおよびリン酸マグネシウムが溶解し、重金属を含まないリン酸塩水溶液が回収可能である。なお、この方法はリン酸カルシウムの可溶化にも有効である。

適用製品

下水焼却汚泥、リン酸塩

X Facebook リンク

同じカテゴリーのお知らせ