効率性・汎用性・安全性に優れた脱分化脂肪細胞(DFAT)製造法の開発(11990)

技術分野
創薬
所属
医学部 医学科
氏名
松本 太郎

目的

本研究は,皮下脂肪組織を採取し,コラゲナーゼ処理や精製工程,遠心分離工程を経て得られる成熟脂肪細胞を脱分化させ,様々な体内組織細胞(骨芽細胞,筋細胞,血管細胞,神経細胞等)への転換が可能な多能性を有する脱分化脂肪細胞(DFAT)の作製に適した初代培養容器に関するものである。本研究によれば,扱いが容易で大量の細胞を一度に培養できる方法及び培養容器が提供される。

技術概要

従来,DFATは,成熟細胞を天井培養法と呼ばれる方法により,通常(市販)の培養容器にて初代培養しているが,脂肪細胞が培養液の上部に浮遊して,培養容器の天井部に足場をつくり,脱分化するため,培養容器に培養液を完全に満たす必要があり,また脱分化したのち,培養を継続するため,培養液を交換にあたり,培養容器の上下を反転させるなどの操作があるため,培養液が多く必要となり,その作業性に問題点を有していた。本研究は,培養容器を底面から3mm~5mmの高さに,底面と並行に中仕切り板を設け,中仕切り板の端部に脂肪細胞が仕切り板外に流出しないよう縁板を設け,且つ仕切り板には,脱分化促進,DFATの培養促進のために,ラミニン,フィブリロネクチンなどのコーティングを施したものである。

適用製品

脱分化脂肪細胞(DFAT)の作製に適した初代培養容器

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