宅地の地盤調査における摩擦音を活用した土質判別技術(11845)

技術分野
建築・土木
所属
生産工学部建築工学科
氏名
下村 修一

目的

宅地の地盤調査では簡便で迅速に実施できるスウェーデン式サウンディング試験が広く採用されている。しかし、同試験は地盤の硬軟を数値化することを主な目的としており、土質の判別は調査時の音や振動をオペレータが主観的に記録したものしか得られない。本装置は同試験において調査時に得られる摩擦音を活用し、土質判別地盤の硬軟と同様に客観的な数値で示すことを目的とした技術である。

技術概要

本技術は一般に用いられるスウェーデン式サウンディング試験装置に加え摩擦音を集音するマイク、摩擦音データの送受信機、アンプ、パソコンからなるシステムを用いる。試験装置のロッドは中空で、スクリューポイントには閉空間を設けている。調査時にこの閉空間に響く摩擦音をマイクで集音する。摩擦音の集音は深さ25cm毎に通常のスウェーデン式サウンディング試験の重錘の載荷と回転貫入が完了したのち続けて実施するため、調査の迅速性を損なうことがない。集音した摩擦音はフィルター処理を施し、時刻歴データ上で最大の音圧レベルを評価する。あらかじめ実施した室内模型地盤での土質と音圧レベルとの関係から求めた音圧レベルに相当する土質を判別する。なお、音圧レベルには地下水や地盤強度の影響はないことを確認済みである。

適用製品

スウェーデン式サウンディング試験装置

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