燃料を含む混合気を燃焼する際に,通常使われている,旋回羽根(スワーラ)や保炎器は,流れを乱したり,火炎の熱を直接受けることから,燃焼装置での圧力損失低減や耐熱性の面で不利となっている。これらの欠点を取り除き,流れに非接触で,火炎を安定化し,高速気流中で保炎させることを目的とする。
燃焼装置の保炎位置において,定在音場を形成し,その圧力振動の節(=速度変動の腹)に火炎が位置するように音響振動を制御する。この音響振動場と燃焼による発熱との干渉現象により,逆流を伴う二次流れが生じ,気流中に低流速領域を生じさせる。これと,振動による火炎の皺形成の結果生じる燃焼速度の増加との相乗効果によって,火炎が気流に流されずに,その場にとどまり,安定的に保炎することが達成される。これまでに混合気ノズルから約50m/sまでの噴出速度で噴出した際の保炎に成功している。
工業炉,バーナ,ガスタービンエンジン
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