これまでの地盤工学・応用地質学を背景とした岩石・土の実験で歪みの測定はワイヤーストレインゲージが主に使われており、測定可能な歪み量も小さいことから、破壊後の大変形の歪みを捉えることは困難であった。大変形の歪みを測定することを目的として、導電性性ゴムによる歪み測定手法を開発を行った。
本研究は導電性ゴムが変形に伴い抵抗を変化させることを利用し、その抵抗の変化を電気信号により捉え、抵抗値の変化から歪み量を測定する技術である。ゴムの弾性領域が測定範囲となるため、数10%までの歪みが測定可能である。大変形の歪みを測定できることは、三軸圧縮試験の破壊後の変形の挙動などの室内実験でのセンサーとしての役割や、地すべり現場での地表面の移動距離を測定する変位計への応用が考えられる。また、面的な測定も可能であるため、シート状の導電性ゴムを地中に埋め、多点の計測を行うことで変形部分の特定が可能となる。
三軸圧縮試験機、地すべり変位計(斜面)、遮水
同じカテゴリーのお知らせ
電気、上下水道から独立した自立型水洗トイレ-災害時のトイレ問題を解決-(11927他)
水再生装置e6sは、水洗トイレで流した汚物を固形分と水に分けて処理します。水は再生して水洗用水として循環利用します。非生物学的な処理で水を再生するため、微生物を維持するための曝気が不要であり、水を循環させる最小限の動力(再生可能動... 詳細を見る
地震時における建物の「ゆれ」を「定量化」する技術(12215)
地震発生前に構造物の複数の位置が各々どの程度揺れるのかを示す数値を提供し、構造物に必要な地震対策を適切に選択可能とすることをプログラムを提案する。耐震対策に供するプログラムへの利用が期待される。 詳細を見る
レーザによる建築材料の表面処理方法(研究紹介)
レーザは,無反力,無騒音,無振動で加工できる加工機であり,この特性を活かすことで様々な適用が期待できる。レーザの特徴を活かし,建築分野への適用の可能性を検討している。 詳細を見る