う蝕の主要な病原菌の一種であるストレプトコッカス・ソブリヌスの病原因子に対する抗体を産生させるために効果的な抗原となる融合タンパク質の合成法およびその抗原を用いた抗う蝕製剤産生法の提供。
本研究は、う蝕細菌の病原因子に対する抗体を用いた抗う蝕製剤の開発に関するものである。すなわち、う蝕細菌の一種であるストレプトコッカス・ソブリヌスの高分子菌体表層タンパク質(PAg)と非水溶性グルカン合成酵素(GTF-I)の融合タンパク質合成法の確立である。融合タンパク質に対する抗体は唾液でコートしたハイドロキシアパタイト(歯の表層成分)へのストレプトコッカス・ソブリヌスの付着を高率で抑制することを認めた。この結果から、本研究おける融合タンパク質で乳牛を免役することで、抗う蝕作用を示し付加価値のある牛乳を産生させることが可能となる。さらに、このような牛乳から抗体を精製することで、医薬品としての抗う蝕製剤を開発することが可能となる。
抗う蝕製剤の抗原
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