白血病治療に応用可能な細胞膜透過性RARタンパク質の発現系確立(11327)

技術分野
創薬
所属
生物資源科学部 応用生物科学科
氏名
花澤 重正

目的

急性前骨髄球性白血病(APL)の原因となっているRARαの機能低下を補う方法の提供。

技術概要

多くの急性前骨髄球性白血病(APL)では15番と17番染色体の相互転座により、RARαとPML遺伝子が組換えられ、これらの融合タンパク質が発現する。これらは正常なRARαとPMLタンパク質機能が低いため、白血球分化が前骨髄球の段階で停止しAPLとなる。APLでは高濃度レチノイン酸(活性型ビタミンA;RARαのリガンド)投与により改善する場合もあるが、副作用や耐性を生じる場合もある。本研究では、細胞膜透過性の正常型RARαを大腸菌に大量産生させ、精製することに成功した。また、このタンパク質はAPL患者由来のAPL細胞を好中球へと高効率で分化させた。この結果、本研究タンパク質はAPL治療剤としての応用が考えられる。

適用製品

白血病(急性前骨髄球性白血病;APL)治療剤

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