納豆及び納豆菌由来酵素を用いた虫歯菌の制御(研究紹介)

技術分野
医療・福祉
所属
生物資源科学部 食品開発学科
氏名
成澤 直規

目的

 う蝕(虫歯)は、口腔内微生物由来の酸により歯の硬組織が脱灰されることで生じる口腔疾患です。ミュータンス菌は酸生産に優れ、歯面に強固に付着・増殖(=バイオフィルム)することから、主要なう蝕原因菌です。

技術概要

 当研究室では、市販納豆の水溶性画分がミュータンス菌のバイオフィルム形成を阻害すること(業績 2018年)、それは納豆菌に由来するタンパク質分解酵素“ ナットウキナーゼ” であることを明らかにしました(業績 2021年)。また、ナットウキナーゼはミュータンス菌の抗菌因子(バクテリオシン)の働きを抑えることが明らかとなりました。これらの結果から、ナットウキナーゼはミュータンス菌を抑え、
う蝕予防効果につながるものと期待されます。現在は納豆摂食によるう蝕予防についての臨床評価を行っています。

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