イヌでは長命化に伴いがんが主要な死因となっている一方、獣医臨床で実用的な血中腫瘍マーカーは乏しく早期発見が課題となっています。
日本大学と東京大学の研究グループは、がん組織における脂質代謝リプログラミングに着目し、担がんイヌの血漿中で劇的に変動する6種の遊離脂肪酸を同定しました。
本技術は微量血液(血漿20µL)から高精度・高特異的にがんを識別でき、乾燥濾紙血を用いた自宅採血・郵送検査も可能な画期的な診断手法です。
●6種の血中遊離脂肪酸による高精度鑑別:担がんイヌで変動する6種の脂肪酸を指標に、「健常・非がん」と「担がん」を高感度かつ高特異的に鑑別可能です。
●微量採血(血漿20µL)による低侵襲性:検査に必要な血液量はわずか血漿20µLであり、犬種を問わず受検動物への身体的負担を極めて小さく抑えられます。
●自宅での自己採取と郵送検査が可能:常温郵送に対応した乾燥濾紙血を活用することで、飼い主による自宅での自己採血と郵送検査による完結が可能です。
●汎用的な質量分析器(LC-MS等)での低コスト測定:一般的な質量分析器を用いて1回の測定で一括定量できるため、低コストな検査体制の構築や医療費削減に貢献します。
●早期発見と治療成績・健康寿命の向上:特有の腫瘍マーカーが乏しい獣医臨床において、がんの早期発見、健康寿命の延伸、治療成果の向上に寄与します。
【研究・開発ニーズ】
●獣医療における簡便かつ低侵襲ながん早期スクリーニング検査の確立
●飼い主が自宅で利用できる郵送型ペット健康診断サービスの展開
●既存の質量分析器(LC-MS等)を活かした低コスト診断キットの開発
【想定される技術移転先】
●動物用体外診断用医薬品・検査試薬メーカー
●獣医臨床検査受託機関(動物臨床検査センター)
●ペットヘルスケア・郵送検査サービス運営企業
●質量分析機器・臨床検査機器関連企業
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