近年,日本近海に賦存するメタンハイドレートの資源開発に向けた動きが活発化している。海底地盤深部にある砂層型メタンハイドレートについては,東部南海トラフをモデル海域として海洋産出試験が行なわれ,商業化の実現に向けた技術整備が進められている。当研究室では,多様なエネルギー供給源確保の観点から,日本海側の海底地盤表層に賦存する表層型メタンハイドレートに着目し,その産状の解明,回収技術の開発に取組んでいる。
バイカル湖は淡水湖として唯一メタンハイドレートが確認されている湖で,湖底表層には日本海と同様に表層型メタンハイドレートが存在する。
そこで,日本海の表層型メタンハイドレートのパイロット・スタディとして,その物性評価,分布状況把握のための調査をバイカル湖で実施した。
新たに開発した大水深用コーン貫入試験(CPT)プローブを用いて湖底堆積土のコーン先端抵抗を測定し,採取コアデータと比較した結果,CPTにより表層型メタンハイドレート層の産状や堆積深度が評価可能である事を明らかにした。
表層型メタンハイドレートの産状に適応した回収技術の開発,鉱物資源開発における資源ポテンシャルの評価
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