日本人の4人に1人は心疾患や脳血管疾患といった動脈硬化を基盤とする疾患で亡くなっています。現在、その予防にはコレステロール合成阻害薬が最も多く使用されていますが、その効果は3割にとどまります。したがって、残り7割のリスクを軽減する物質を見つけることは重要課題であり、その一つとして高比重リポタンパク質(HDL)が注目を集めています。
HDLは、動脈硬化巣中の余剰なコレステロールを回収し、肝臓へと戻して糞便中へと排出する抗動脈硬化機能を担っています。現在、HDLの回収力を増強させる物質を様々な食品成分を用いて探索しています。これまで発見した代表的な食品成分として、コーヒーポリフェノール、アスタキサンチン、シトルリン及びビタミンEなどがあります。
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