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太陽電池モジュールのバイパス回路開放故障検出技術(11976)

目的

本研究は,太陽電池のバイパス回路として設置された半導体の劣化を,発電機等の接続と太陽電池パネルの発熱観察により,簡便かつ効率的に感知するものである。

技術概要

本研究によれば,太陽光パネルが備えるバイパス回路の故障を検出する手間を低減することができる

瞬時に色変化する湿度センサーフィルム(11890)

概要

・湿度の変化を1/100秒の超高速で大きく色変化する色素膜。
・色素化合物を有効成分として膜状の多孔質機材中に含有したものである。
・膜状とすることが可能であるため、気流の変化を色変化として捉えることが可能となる。

目的

・湿度の変化を捉える方法としてベイポクロミズム※を応用したものがある。
・実用化されている応用例としては、食品包装中に封入されているシリカゲル乾燥剤がある。
・シリカゲル中にコバルト錯体を保持させることで、シリカゲル乾燥剤の保水状態を目に見えるものと
 している。
・しかしながら、ガス濃度の変化に対して色変化の速度が遅く、急激な濃度変化や、風の吹き付け程度
 の濃度変化では、色変化を生じない。
※ベイポクロミズム: 物質が特定の蒸気を取り込んだり、蒸気と反応することで色が変化する特性

用途

・急激にガスが流れる現場で湿度のリアルタイムセンシング、湿度の空間分布イメージングセンサ
・環境中の湿度変化、風による色が変化する塗料、顔料
・ガス濃度の空間分布、風の流れの空間分布の可視化

波長可変レーザーを用いたプラズマの計測・制御(研究紹介)

目的

プラズマとは、広義にはクーロン力によって相互作用している荷電粒子の集合体である。自然界では、通常の物質の99%がプラズマ状態にあると言われており、宇宙はプラズマで満たされている。また、人類もプラズマを様々な方法で利用しており、半導体製造、医療・バイオ応用や農水産業への応用、未来のエネルギー源としての核融合発電の研究が進められている。位相空間における粒子の分布構造は,プラズマ中の様々な現象を駆動しており,その観測はプラズマの基礎・応用・核融合に共通する重要課題の1つである。
本研究室では,先端の光科学の技術を導入して新しいプラズマ計測法を開発し、プラズマの大域的な位相空間構造を画像化する新たな分光法の開発している。

技術概要

本研究室では,光の位相構造を利用した光渦分光法および強度の空間構造を利用したゴーストイメージング分光法の開発を行っており,これらの新しい分光技術を応用することでプラズマの大域的な位相空間構造を明らかにすることを目指して研究を進めている。
光渦分光では等位相面がらせん状に捻じれた光波を吸収分光に導入し、位相のねじれ構造に由来する方位角ドップラーシフトの2次元分布から従来は測定不可能であったビームを横切る方向の流速を高精度に測定することに成功している(Sci。 Rep。 13, 15400 (2023))。さらに、光渦吸収分光法の普及に向けてシステムの簡略化を進め、受光系のカメラをQPDに置き換えることで測定を粗視化しても実用上十分な測定精度を確保できることを確認した(JJAP 63, 056002 (2024))。現在は、光渦分光を用いたリアルタイム流速測定法の開発に取り組んでいる。
 ゴーストイメージング分光法では,光の空間構造を制御した構造化照明に結像系を導入したゴーストイメージングシステムを構築し,世界で初めてゴーストイメージングを厚みのある半透明物体(プラズマ)に適用している。これにより,従来は不可能であった光の伝播方向に空間分解能がある吸収分光法を実現している。

用途

●プラズマの各種パラメータやラジカルの光測定
●プラズマ生成・制御
●安価で小型な狭帯域波長可変レーザー開発

シリアスゲームの構築技術(研究紹介)

目的

ゲームの力で社会課題を解決。教育・医療・福祉の分野の問題解決を第1目的としたシリアスゲーム開発に適したゲーム開発ノウハウを提供する。

技術概要

医療・福祉・教育等各分野でゲーム技術の活用が期待されている一方,このようなシリアスゲーム開発にはゲーム開発のノウハウが必要となる。
一般的なソフトウェア開発技術を保有する技術者が効果的なシリアスゲームを効率的に開発可能とすべく、ソフトウェア開発プロセスの国際標準であるSLCPと,モデリング&シミュレーション実施のための国際標準であるIEEE Std 1516.3を融合したSGDP(Serious Game Development Process)を提案する。
SGDPを用いることにより,一般的なソフトウェア開発技術を保有する技術者が効果的なシリアスゲームを開発することが可能となる。
実際にSGDPを適用したシリアスゲームを開発,有効性を評価している。
【開発実績】
The Pirates of Somalia:国民の方に対する社会情勢の理解支援
Line Ho!ckey:子供たちに対する協調性,社会性教育
MU3 PictureBook:幼児を対象とした国語・社会性教育
戦国FUSE:歴史家の方に対する研究支援ツール  ほか実績多数。

用途

シリアスゲームの開発

工具補助加熱式摩擦攪拌接合(研究紹介)

目的

材料内に圧入するプローブ部に加熱機構を具備した摩擦攪拌接合用接合工具を開発した。
この接合工具を用いて摩擦攪拌接合することにより,加熱機構をもたない通常の摩擦攪拌接合と比較して,著しく低い回転数(例えば60 rpm)でも接合が可能となる.これにより,接合部の温度履歴を通常の摩擦攪拌接合よりも200K以上低く抑制したまま健全な継手形成が可能となり,接合部の結晶粒成長に伴う材料軟化を抑制できる。

技術概要

摩擦攪拌接合は,プローブと称する突起部とショルダと称する肩部を具備する接合工具を回転させたまま被接合材接合界面に圧入し,工具との摩擦攪拌により接合界面近傍に塑性流動を生じさせ,これにより接合を阻害する表面層を破壊して,接合界面での化学結合を形成させる接合技術である。
接合を誘起するために摩擦攪拌接合では被接合材を接合工具により摩擦攪拌せねばならない。この工程では接合工具が摩擦発熱と攪拌流動の2つの役割を同時に担う。十分な攪拌流動を生じるためには材料を加熱して軟化させる必要があるが,そのために接合工具回転数を増加させて摩擦発熱量を増そうとすると,材料が接合工具の回転運動に追従できず,接合工具が空転し攪拌流動が抑制されて摩擦攪拌接合に特徴的な接合欠陥を生じることがある。

本研究では上記課題を解決すべくプローブに加熱機構を具備させた接合工具を開発した。

開発した接合工具によると、摩擦発熱と覺拌流動のうち,摩擦発熱に関する要求を補助熱源を装着することによって減じ,対象材料の攪拌流動を誘起するに適した接合工具回転数でのオペレーションを実現が可能になった。

本研究で開発したプローブに加熱機構を具備させた接合工具を用いて1050アルミニウム板の摩擦攪拌接合を実施したところ,従来報告されているパラメーター範囲よりもはるかに広いパラメーター範囲を設定可能であることがわかった。

用途

摩擦攪拌接合およびその関連プロセスを適用して製造するあらゆる製品に対して応用可能。特にアルミニウム合金やマグネシウム合金の摩擦攪拌接合に適している。

ロハ酒 研究プロジェクト合鴨農法コシヒカリで醸したロハスな酒(研究紹介)

目的

無農薬で化学肥料を使用しない有機農法でありながら労力削減も可能な合鴨農法はロハスにふさわしい農法である。ロハ酒研究プロジェクトでは、① Bond&Co.の合鴨農法による稲作と合鴨米で醸造するロハ酒づくりを支援しながら現状の課題を抽出し、②ロハス工学の新たな応用により課題の解決を図り、③農工連携の実績を積み上げる中で農業を学び、農業を支援できるロハスエンジニアを育成することを目標とした。

技術概要

学生と教員が合鴨農法による稲作から始まり、酒造会社と意見交換、合鴨農法へのDX技術の応用、化学分析を実施した。
合鴨農法で生産したコシヒカリ(生産者:Bond&Co.)を峰の雪酒造場(福島県喜多方市)に持ち込んで醸造した特別純米酒であるロハ酒の特徴をアミノ酸分析で評価した結果、大吟醸酒と類似したアミノ酸パターンが得られ、ロハ酒が非常に好評である一因が明らかとなった。
ロハ酒の原料に用いたコシヒカリは溶けにくく,アミノ酸のもととなるタンパク質も余り溶け出さず、結果的に精米歩合の高い大吟醸酒と類似したアミノ酸パターンとなっていることが推察された。

用途

地域連携、産学連携

アクアガス™加熱による高付加価値食品の提供(研究紹介)

目的

食品の高付加価値化や食品以外の様々な用途に新規加熱媒体であるアクアガス™を利活用する研究

技術概要

微細水滴含有過熱水蒸気(アクアガス™)とは水蒸気を更に加熱することにより得られる100℃以上の加熱水蒸気に微細水滴が分散した気液混合媒体、湿熱と乾熱の中間体の加熱媒体である。
蒸したり茹でたりといった従来の食品加工プロセスは表面の柔軟化、ビタミン等の劣化・損失、多くのエネルギー消費や大量の排液といった問題がある。
アクアガス™の迅速な加熱により、水分・物性制御、歩留まり低下の抑制、短時間加熱殺菌、栄養価保持、制御等が可能となるため、安全で美味しい食品の提供が可能となる。
また、食品の高付加価値化への応用以外として造粒調整過程に活用することで、品質向上、製造効率向上も確認した。

用途

●熱劣化の少ない農産物の表面殺菌処理
●効率的な解凍、調理技術
●安全で食べやすい高齢者食などの調理技術
●造粒工程への応用
●有用物質の可溶化、抽出・分離、有害物質の分解、高品質焙煎、食品以外の洗浄や殺菌

微生物の優れた機能を探る─油の中で暮らす微生物─(研究紹介)

目的

微生物機能を活用した有用物質の生産(バイオプロセス)技術を開発するため、微生物工場としてふさわしい微生物についての研究

技術概要

近年、資源枯渇やCO2等排出物の環境への影響が懸念されていることから、環境負荷の少ない物質生産プロセスの開発が望まれています。一般的に微生物を利用した工業原料等の有用物質の製造プロセス(微生物を物質生産の工場として利用すること)には、従来の化学合成プロセスと比較して、エネルギー消費が少なく、また、廃棄物も少ないという傾向がある。
下記のような微生物が工場(生産の場)としてふさわしいと考える。
(1)一般的に有機溶媒は微生物に対し毒性が高いので、それらに耐性をもつ微生物がふさわしい。
(2)通常微生物は水層に存在するので反応機会が界面に限られるが、もし、有機相中に転移し、生育できる微生物がいれば、より効率的な物質生産が期待できることから、そのような性質をもつ微生物がふさわしい。
Rhodococcus erythropolis PR4 は通常の微生物とは異なり、水層よりも有機層に存在することを好む微生物である。また、添加する有機溶媒の性質によって、細胞の局在性を変えることが可能で、このような性質は、微生物工場として非常に有利であり、大きなポテンシャルを秘めていると考える。

用途

各種化学品などの微生物による発酵生産