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中小企業における改革・改善の進め方に関する研究(研究紹介)
地域に根差した中小企業は、グローバル環境下における激しい競争に立ち向かいながら、各自の地元経済を牽引しています。このような状況において今後も変わらず、社会に新しい価値を提供しながら経営を継続していく必要があります。本研究においては、直面する課題に果敢に挑戦することができる人づくり・組織づくりをそれぞれの企業のおかれた状況にあわせながら着実に実現できる方法を開発することを目的としています。
従来の管理技術に左図のワンステップ・マネジメントを組み合せながら「今の一歩」「次の一歩」を考え、改革・改善に挑戦することを支援しています。製造業における開発・生産・販売などの活動や、地域の活性化など様々な現場において一緒に実践研究させていただいております。
これまで下記のようなテーマに取り組んでいます。
●工作機器メーカの改善活動の仕組みづくり
●化学品メーカの目で見る管理の仕組みづくり
●水産加工品メーカの新商品開発支援
●電子部品メーカの製造システム設計
●身体障害者と健常者が共存する仕事場の設計
●地域人材育成塾の企画と運営”
・改革・改善マネジメントの構築
・目で見る管理の仕組みづくり
・生産・開発・販売機能の改革・改善
・小売業・サービス業の現場改革・改善
・地域づくりや地域人材育成”
表層型メタンハイドレートの産状解明に向けたバイカル湖調査(研究紹介)
近年,日本近海に賦存するメタンハイドレートの資源開発に向けた動きが活発化している。海底地盤深部にある砂層型メタンハイドレートについては,東部南海トラフをモデル海域として海洋産出試験が行なわれ,商業化の実現に向けた技術整備が進められている。当研究室では,多様なエネルギー供給源確保の観点から,日本海側の海底地盤表層に賦存する表層型メタンハイドレートに着目し,その産状の解明,回収技術の開発に取組んでいる。
バイカル湖は淡水湖として唯一メタンハイドレートが確認されている湖で,湖底表層には日本海と同様に表層型メタンハイドレートが存在する。
そこで,日本海の表層型メタンハイドレートのパイロット・スタディとして,その物性評価,分布状況把握のための調査をバイカル湖で実施した。
新たに開発した大水深用コーン貫入試験(CPT)プローブを用いて湖底堆積土のコーン先端抵抗を測定し,採取コアデータと比較した結果,CPTにより表層型メタンハイドレート層の産状や堆積深度が評価可能である事を明らかにした。
表層型メタンハイドレートの産状に適応した回収技術の開発,鉱物資源開発における資源ポテンシャルの評価
治療用細胞としての脱分化脂肪細胞(DFAT)(研究紹介)
再生医療を万人に適応できる一般的な治療にするためには,より低侵襲性に純度の高い多能性細胞を大量調製する技術が望まれる。
我々はヒトを含む様々な動物種の脂肪組織から単離した成熟脂肪細胞を天井培養という方法で体外培養することにより,得られる細胞群(脱分化脂肪細胞,Dedifferentiated fat cell:DFAT)が高い増殖能と間葉系幹細胞(MSC)に類似した多分化能を獲得することを明らかにした。
※ MSCは,自家移植も他家移植にも対応可能で,がん化しにくいといった利点がある一方,ある程度侵襲性が高い操作が必要であること,得られる細胞は培養後もヘテロな細胞集団で、品質が一定しない,といった問題点がある。
脂肪組織は非常に血管が豊富な組織であるが,コラゲナーゼ消化とフィルトレーション,低速度の遠心分離を行なうことで,成熟脂肪細胞と間質血管系分画(SVF)とに分離することが可能である。単離した成熟脂肪細胞を培養液で満たしたフラスコ内で培養すると,フラスコ天井側に付着し2-3日程で非対称性に分裂を開始する。産生された線維芽細胞様の細胞(DFAT)は,対称性に分裂を繰り返しコロニーを形成する。さらにフラスコを反転して増殖用培地で培養することにより,培養開始から約2週間ほどでコンフルエントに到達するまで増殖する。
・低コストの細胞治療・再生医療
重症虚血性疾患(PAD, IHD),骨粗鬆症に伴う難治性骨折,重症熱傷に伴う創傷治癒促進など,高齢者,小児,全身状態不良の患者などに対する自家細胞治療
悪性神経膠腫におけるTMZ IFN-b TMZ+IFN-b感受性に対する遺伝子解析(研究紹介)
悪性神経膠腫(なかでも膠芽腫)の治療成績の改善は大きな課題である。Temozolomide(TMZ)が標準治療薬として用いられているが、満足すべき効果は得られていない。放射線療法(RT)との併用、高用量TMZの臨床試験、他剤との併用療法などTMZプラスαに期待が寄せられている。
そんななか、 TMZに対して抵抗性である細胞株(T98G)において、 IFN-βとの同時併用は相乗的な(細胞増殖)抑制効果が認められるなど、IFN-βによりTMZの感受性が増強されるとの報告とともに、両剤の併用療法であるINTEGRA study が進行しつつある。
①TMZの感受性、特に自然耐性(細菌が元から持っている耐性)にはMGMTが強く関与していることが再確認された。また、TMZの感受性には、MGMT以外にも、MDK、CASP1、 VDR、 PCMT1 あるいは、 NF-κB pathway などの関与が示唆された。
②IFN-βの感受性には、PTEN、EIF2AK1(ZNF643、NUP50、RHOD、SDF2、HOXD11)などの関与が示唆された。
③TMZとIFN-βとの同時併用は相乗効果が認められ、臨床での併用療法に期待がもたれた。また、TMZ と IFN-βの相乗効果には、WT1、SKP1、PERP、JAK2、ATG5 などの関与が示唆された(効果予測因子と成りうる)。
悪性神経膠腫(なかでも膠芽腫)における個別化、さらなる薬剤との併用
納豆及び納豆菌由来酵素を用いた虫歯菌の制御(研究紹介)
う蝕(虫歯)は、口腔内微生物由来の酸により歯の硬組織が脱灰されることで生じる口腔疾患です。ミュータンス菌は酸生産に優れ、歯面に強固に付着・増殖(=バイオフィルム)することから、主要なう蝕原因菌です。
当研究室では、市販納豆の水溶性画分がミュータンス菌のバイオフィルム形成を阻害すること(業績 2018年)、それは納豆菌に由来するタンパク質分解酵素“ ナットウキナーゼ” であることを明らかにしました(業績 2021年)。また、ナットウキナーゼはミュータンス菌の抗菌因子(バクテリオシン)の働きを抑えることが明らかとなりました。これらの結果から、ナットウキナーゼはミュータンス菌を抑え、
う蝕予防効果につながるものと期待されます。現在は納豆摂食によるう蝕予防についての臨床評価を行っています。
競技力向上を視野に入れた新しいマウスガードの開発から管理まで(11331)
年齢を問わずスポーツが盛んになり、これに起因する歯科領域の外傷が増えています。そのため、歯の破折や周囲組織の外傷を予防し、スポーツを安心、安全に楽しく行うための対策として、マウスガード(MG)の装着が推奨されています。
スポーツ選手をサポートするにあたり、さらなる満足を得るためには、従来のMG物性に加え、新たな特色がないと対応できません。今回、技術的に難しいとされていた接着技術が産学連携により可能となり、新たな特徴をもったMG材が開発できました。またこれを清潔に管理するための除菌洗浄スプレーを世界で初めて開発し、多くのユーザーに愛されています。
ファイバー強化型コンポジットマテリアルの歯科領域への応用(研究紹介)
歯科医療において、口腔組織の形態や機能の回復・改善を図るために、様々な種類の「歯科材料」が使用されています。被せ物(冠)や矯正ワイヤーなどに用いられる金属材料は機械的性質に優れていますが、問題点として見た目(審美性)の悪さや金属アレルギーのリスクがあります。そこで、比剛性・比強度に優れるファイバー強化型コンポジットマテリアルの歯科的応用が期待されます。
これまで歯工連携により、種々の成形法を応用することで、ガラス繊維強化熱可塑性プラスチック(GFRTP)の研究開発を行ってきました。例えば、既存の金属製矯正ワイヤーの代替材料として、引抜成形法を応用することで審美性に優れるGFRTP( 強化材:ガラス長繊維、母材:ポリカーボネート樹脂)製歯科矯正ワイヤーを試作しました。また、歯科用CAD/CAMシステムによる切削加工で製作されるCAD/CAM冠用材料として、ハンドレイアップ及びホットプレス法によりGFRTP(強化材:ガラス繊維クロス、母材:アクリル樹脂)製CAD/CAM 冠用ブロックを試作しました。その他に、射出成形法により製作するGFRTP(強化材:ガラス短繊維、母材:ポリプロピレン樹脂)製義歯などがあります。
ワクチン及び予防用素材を用いた口腔バイオフィルム感染症予防システムの確立(研究紹介)
少子高齢化により歯周病や誤嚥性肺炎など口腔を介する疾患が増加しています。ヒトの口腔細菌叢(マイクロバイオーム)に関する理解の進展により、口腔および腸内細菌叢異常、炎症反応が歯周病や誤嚥性肺炎の発症に関与していることが示唆されています。歯みがきによる口腔ケアではなかなか対応がしきれないのが現状です。そこで、口腔微生物病原体のバイオフィルム形成をターゲットにして口腔から病原体を除去するために予防用素材ならびにワクチン開発を目的として研究を行いました。
う蝕及び歯周病である口腔バイオフィルム感染症の予防方法を確立することで、多くの国民の口腔と全身の健康を維持するための素材を開発しました。また、様々な病原体に対する粘膜ワクチンを開発するための、膜小胞を利用したワクチンプラットフォームを開発しました。