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骨増生用三次元配向性コラーゲンマテリアル(12284)
簡便且つ安定的に骨を増生することができる、骨増生用構造体。
インプラント治療は、非常に有用な治療法であるが、十分な骨量が必要であり、骨量・骨質による影響を強く受ける。
自家骨移植は医学における組織移植において最も歴史が古く本世紀初頭において、すでに臨床応用されていた。しかし、自家骨移植には補填する骨採取による外科的侵襲が大きいこと、適用範囲が限られるといった欠点がある。そのため、自家骨に変わる多くの人工骨(人工材料)が研究、開発され臨床に応用されてきた。
現在臨床に応用されている人工骨の形態は顆粒状が多く成型性に乏しいため、メンブレン等を併用しなければならない。自家骨、人工骨およびメンブレンを併用する手法は、外科的手技に多くの経験や修練が必要となる。結果として、骨増生を確実に行える術者が限定されることとなり、インプラント治療を希望する人にとっての不利益となっている。そこで、より簡便で確実な増骨法や材料の開発が望まれている。
本研究はコラーゲンの配向性が細胞接着、成長等に影響を与え、組織全体の物理的特性、機能にも影響を与えることに着目してなされた。本研究のマテリアルは軸方向に配向性を有する複数のコラーゲンストリングを含んだコラーゲンシートをコラーゲンチューブの配向性が一致するようにコラーゲンチューブ内に収容されており、簡便且つ安定的に骨を増生することが可能な、骨増生用構造体である。
●歯科治療における歯槽骨を必要とする、歯周治療、補綴治療
●医科における骨増生
クスリの治療効果を予測する薬学的人工知能モデル(12274)
機械学習の利点を享受しつつ、科学的に妥当な過程を経て算出されている薬物の血中濃度を出力することができる薬物血中濃度予測装置、薬物血中濃度予測プログラム及び薬物血中濃度予測方法を提供する。
近年、被検体に投与した薬物の体内動態を人工知能(AI)を使用してコンピュータ上で再現するモデリングアンドシミュレーション(M&S))が注目を集めている。
従来技術として、個別化化学療法及び薬物送達を提供するためのシステムが挙げられるが、当該システムは、計算式流体力学、解剖学的モデル、患者固有データ、血管網における血流特性、薬物の輸送、薬物の空間的分布、薬物の時間的分布等を機械学習アルゴリズムに入力する。そして、当該システムは、機械学習アルゴリズムを使用して標的組織の一つ又は複数の位置における薬物送達データを出力する。
しかし、一般に、機械学習は、入力したデータの特徴を自動的に抽出して学習することが可能であり、入力と出力との複雑な関係も関数近似することが可能であるという利点を有するものの、入力と出力との具体的な関係を明らかにすることができない。このため、上述したシステムは、出力された薬物送達データが科学的に妥当な過程を経て算出されているか否かを明らかにすることができない。
本研究の薬物血中濃度予測装置は、薬物が投与された被検体の医学的な特性を示す医学的データを取得して機械学習装置に入力し、被検体のクリアランスの予測値を示し、機械学習装置から出力されるクリアランス予測データ及び薬物の分布容積の予測値を示し、機械学習装置から出力される分布容積予測データの少なくとも一方を取得し、被検体に投与された薬物の投与量を示す投与量データを取得し、被検体に薬物が投与された時刻から経過した時間を示す時間データを取得し、被検体のクリアランスの予測値及び薬物の分布容積の予測値の少なくとも一方と、薬物の量と、時間データにより示される時間とにコンパートメントモデルを適用して被検体における薬物の血中濃度の予測値を示す血中濃度予測データを出力する。
薬物治療に関する技術分野において広く応用される可能性
【例】
医薬品開発における臨床試験
希少疾病の治療薬開発
クスリの患者個別の投与法の開発
治験患者数の減少および効率化
数理物理学に基づいた神経突起変性の評価方法の提案(12263)
神経突起の形態を定量的に表す方法を確立し,それを用いて神経突起の変性状態を解析することを目的とする。我々が提案するのは,複素解析の分野で研究されているレヴナー発展を適用することである。このような試みは,我々の試みが初めてであり,他に例を見ないものである。
アルツハイマー型認知症,レビー小体型認知症やパーキンソン病のような神経変性疾患の発症メカニズムや治療法を明らかにするには,その病態を正しく知ることが重要である。そのためには,神経突起(樹状突起や軸索)の形態を定量的に表し,その状態を客観的に評価することが必要となる。
しかしながら,これまでの評価方法は定性的なものであり,定量的な評価方法はなかった。神経突起の形態を定量的に表すことができる方法を確立することができれば,神経突起の状態を客観的に評価する重要な指標になり得る。また,このような指標を用いて神経突起の変性状態を解析することも可能となる。
神経突起の形態から数理物理学的手法を用いて得られた物理量を指標とし、簡便かつ迅速にその変性状態を評価する方法を確立した。ヒトiPS細胞(健常者由来,アルツハイマー型認知症(AD)患者由来)を培養し,神経細胞に分化させて得られた神経突起に対して試みた。その結果,AD患者由来の神経突起のスケーリング指数の方が健常者由来のものより0.5に近く,神経突起の伸長過程のランダム性が高いことが分かった。また,このような違いは,培養の初期段階(ADの原因とされるアミロイドβやタウの凝集体が発現する前)から見られた。
したがって,個々人のiPS細胞から得られた神経突起の形態をスケーリング指数によって定量化し,その変性状態を解析することにより,個々人における神経変性疾患のリスクや薬理効果を迅速に評価できる可能性がある。
●神経突起の形態の客観的評価ツール
●神経変性疾患のリスク評価ツール
●神経変性疾患の治療薬の効果を評価ツール
●認知症リスク評価システム
レシチン逆紐状ミセルを利用した水溶性高分子の皮膚浸透促進技術(12244)
水溶性高分子の含有量を多くすることができ、且つ皮膚移行性に優れたゲル状組成物の製造方法、及び前記製造方法により製造されたゲル状組成物を提供することを目的とする。
レシチン逆紐状ミセル(LRW)は、レシチン/オイル系に水などの極性物質を添加することで形成されるオルガノゲル製剤で、配合した薬物の皮膚透過を促進することが報告されている。
これまでに、LRW中に水溶性の中・高分子薬物(分子量500以上)を可溶化あるいはコロイドサイズで分散する技術を開発した。この技術を用いると、通常は皮膚に移行しにくいとされる分子量が500以上の薬物が、皮膚中に移行しやすくなるが、ゲル状組成物中の水溶性高分子の濃度を高くすることができない、という問題があった。
水に溶解又は分散させたレシチンと、水に溶解又は分散させた分子量500以上の有機化合物(但し、レシチンを除く)との混合液を凍結乾燥又は加熱乾燥し、レシチンと有機化合物とを含む固体混合物を得た後、オイル成分と、極性物質とを混合し、ゲル状組成物を得る工程によると、水溶性高分子の含有量を多くすることができ、且つ皮膚移行性に優れたゲル状組成物の製造が可能になることを見出した。
化粧品、医薬品、医療材料
地震時における建物の「ゆれ」を「定量化」する技術(12215)
地震発生前に構造物の複数の位置が各々どの程度揺れるのかを示す数値を提供し、構造物に必要な地震対策を適切に選択可能とすることをプログラムを提案する。
現在、地震が発生した場合に公的機関から発表される震度は、公的機関が所有する震度計によって計測された結果である。このため、震度計が設置された位置での震度を把握することはできるものの、地震によって特定の構造物がどのように揺れたのかを示すものではない。
実際に、構造物に居住する者にとっては、構造物に施す地震対策の必要性を理解する上で、地震の発生前に構造物の各階がどの程度揺れるのかを知ることは重要である。
例えば、過去に発生した大地震と同程度の地震が発生した場合に、これらから建てる自宅の各階がどの程度揺れるのかを数値として示すことができれば、自宅に対してどのような地震対策を施すべきかの理解が容易となり、必要な地震対策を適切に選択することが可能となる。
構造物に複数の評価位置を設定する評価位置設定工程と、構造物にシミュレーション用地震波を入力することで得られる評価位置ごとの加速度を算出する加速度算出工程と、構造物の固有周期に基づいて、シミュレーション用地震波が構造物に入力された場合における評価位置ごとの振動周期を算出する振動周期算出工程と、加速度と振動周期とに基づいて評価位置ごとの揺れ指標値を求める揺れ指標値算出工程とを有するシステムを開発した。本プログラムにより地震発生前に構造物の複数の位置が各々どの程度揺れるのかを示す数値が提供されるため、構造物に必要な地震対策が選択可能になる。
耐震対策に供するプログラム
4つのキーのみでかな文字入力を可能とする文字入力方式(12158)
小型タッチパネルディプレイ(例えばスマートウォッチ(登録商標))の入力に適した文字入力方法を提案する。
小型タッチパネルディプレイの入力方法として様々な提案がなされているが、音声入力では環境に寄っては入力が困難となり、テンキーをベースにしたソフトウェアキーボード方式では少なくとも10キーは必要となり、小さなディスプレイ上では十分な大きさのキーを配置することができないため、入力ミスが多発するという問題がある。
使用者による入力ミスを抑制しつつ入力部を小型化し、使用者による入力速度を向上させ、入力に伴う使用者の疲労を抑制し、入力部が表示の妨げになってしまうことを抑制することができるたった4つのキーによる文字入力装置、文字入力方法およびプログラムの開発に成功した。
ウェアラブルデバイス、スマートフォン上での文字入力、VRゴーグルやスマート家電に適したコンパクトな入力デバイス
堆積物燃料電池を利用したチョウバエの発生抑制(12145)
チョウバエは下水汚泥や不衛生な水まわりで発生する衛生害虫である。
発明者は、下水処理場で大量に発生する下水汚泥を発電の燃料源として有効利用する堆積物燃料電池リアクターの開発に取り組んできた。そして堆積物燃料電池による発電が、衛生害虫として知られるチョウバエの発生を効果的に抑制する現象を発見した。
堆積物燃料電池リアクター上部から投入した下水汚泥は、ろ材(活性炭)でろ過され、ろ材上部に汚泥が堆積して濃縮される。この堆積物に被覆される上部の活性炭層は還元状態となり、アノード(正極)として機能する。一方、下部の活性炭層は空気層と接しており、酸化状態が維持されるためカソード(負極)として機能し、電気が発生する。下水汚泥にはチョウバエの卵が含まれているが、発電を継続させた条件ではチョウバエの発生がゼロであるのに対し、発電を途中で停止した条件ではチョウバエが発生した。
発電の有無により堆積物(濃縮下水汚泥)の色は大きく異なり、発電によって鉄が酸化された状態ではチョウバエの孵化が抑制されることが示唆された。
本現象は、高電圧や薬剤に頼らずにチョウバエの発生を抑制する手法としての可能性を秘めており、水処理施設やサニタリー(水まわり)設備の衛生管理への応用が可能である。チョウバエ以外の生物への影響を防止できるロハスな手法であることが、従来の害虫抑制手法にはないアドバンテージである。
水処理施設やサニタリー(水まわり)設備の衛生管理を高電圧や薬剤に頼らずに実現可能とするシステム
高純度超微細水酸アパタイトの合成とその性質(12063)
高い比表面積を有し、かつ高純度の水酸アパタイトを製造することができる方法を提供する。
水酸アパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)は、歯や骨の硬組織の主要無機化合物であり、タンパク質の吸着性や生体親和性に優れている。このため、人工骨などの生体材料、触媒及び吸着材などに広く用いられている。
従来の水酸アパタイトの合成法としては、カルシウム塩を含む溶液とリン酸塩を含む溶液とを反応させて合成する方法が知られている。
生体材料などの分野においては、高い比表面積を有し、かつ高純度の水酸アパタイトが求められているが、従来の水酸アパタイトの合成法では、高い比表面積を有し、かつ高純度の水酸アパタイトを得ることができなかった。
本研究においてシュウ酸水溶液を添加した水酸化カルシウムスラリーと、リン酸水溶液とを準備する工程と、超音波を照射しながら、水酸化カルシウムスラリーとリン酸水溶液とを混合し、水酸化カルシウムとリン酸を反応させて水酸アパタイトを生成することにより、高い比表面積を有し、かつ高純度の水酸アパタイトを製造することを確認した。
高い比表面積を有し、かつ高純度の水酸アパタイトの製造