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エネルギーの検索結果:27

フライホイールを用いた無停電電源装置(12495)

概要

・日本のエネルギー問題に対する一つの解決策として蓄電池と機能的には同等で発電と貯蔵ができるサ 
 スティナブルな装置を開発。
・本装置は電気工学で洗練されたフライホイール発電機と自動車工学で実績のある遊星歯車を組合せた 
 装置。
・リニア新幹線やAIデータセンターの停電保護など幅広い産業応用が可能

開発ニーズ

・日本の化石燃料代は毎年30兆円にも。自給自足に向け再生可能エネルギー割合増加が喫緊の課題。
・しかし太陽光発電システム等の増加は広域停電リスクが増加するため、蓄電池の併用が不可欠。
・数年でヘタる蓄電池と機能的には同じで100年後も使えるフライホイール発電機の開発が目的。

用途

・開発が期待されるリニア新幹線の発着エネルギは原発1基にも達する。これの吸収・再利用に応用可
 能。
・今後は100kWクラスを製作し、本フライホイール発電機の応答性の限界を明らかにする。

太陽電池モジュールのバイパス回路開放故障検出技術(11976)

目的

本研究は,太陽電池のバイパス回路として設置された半導体の劣化を,発電機等の接続と太陽電池パネルの発熱観察により,簡便かつ効率的に感知するものである。

技術概要

本研究によれば,太陽光パネルが備えるバイパス回路の故障を検出する手間を低減することができる

波長可変レーザーを用いたプラズマの計測・制御(研究紹介)

目的

プラズマとは、広義にはクーロン力によって相互作用している荷電粒子の集合体である。自然界では、通常の物質の99%がプラズマ状態にあると言われており、宇宙はプラズマで満たされている。また、人類もプラズマを様々な方法で利用しており、半導体製造、医療・バイオ応用や農水産業への応用、未来のエネルギー源としての核融合発電の研究が進められている。位相空間における粒子の分布構造は,プラズマ中の様々な現象を駆動しており,その観測はプラズマの基礎・応用・核融合に共通する重要課題の1つである。
本研究室では,先端の光科学の技術を導入して新しいプラズマ計測法を開発し、プラズマの大域的な位相空間構造を画像化する新たな分光法の開発している。

技術概要

本研究室では,光の位相構造を利用した光渦分光法および強度の空間構造を利用したゴーストイメージング分光法の開発を行っており,これらの新しい分光技術を応用することでプラズマの大域的な位相空間構造を明らかにすることを目指して研究を進めている。
光渦分光では等位相面がらせん状に捻じれた光波を吸収分光に導入し、位相のねじれ構造に由来する方位角ドップラーシフトの2次元分布から従来は測定不可能であったビームを横切る方向の流速を高精度に測定することに成功している(Sci。 Rep。 13, 15400 (2023))。さらに、光渦吸収分光法の普及に向けてシステムの簡略化を進め、受光系のカメラをQPDに置き換えることで測定を粗視化しても実用上十分な測定精度を確保できることを確認した(JJAP 63, 056002 (2024))。現在は、光渦分光を用いたリアルタイム流速測定法の開発に取り組んでいる。
 ゴーストイメージング分光法では,光の空間構造を制御した構造化照明に結像系を導入したゴーストイメージングシステムを構築し,世界で初めてゴーストイメージングを厚みのある半透明物体(プラズマ)に適用している。これにより,従来は不可能であった光の伝播方向に空間分解能がある吸収分光法を実現している。

用途

●プラズマの各種パラメータやラジカルの光測定
●プラズマ生成・制御
●安価で小型な狭帯域波長可変レーザー開発

アクアガス™加熱による高付加価値食品の提供(研究紹介)

目的

食品の高付加価値化や食品以外の様々な用途に新規加熱媒体であるアクアガス™を利活用する研究

技術概要

微細水滴含有過熱水蒸気(アクアガス™)とは水蒸気を更に加熱することにより得られる100℃以上の加熱水蒸気に微細水滴が分散した気液混合媒体、湿熱と乾熱の中間体の加熱媒体である。
蒸したり茹でたりといった従来の食品加工プロセスは表面の柔軟化、ビタミン等の劣化・損失、多くのエネルギー消費や大量の排液といった問題がある。
アクアガス™の迅速な加熱により、水分・物性制御、歩留まり低下の抑制、短時間加熱殺菌、栄養価保持、制御等が可能となるため、安全で美味しい食品の提供が可能となる。
また、食品の高付加価値化への応用以外として造粒調整過程に活用することで、品質向上、製造効率向上も確認した。

用途

●熱劣化の少ない農産物の表面殺菌処理
●効率的な解凍、調理技術
●安全で食べやすい高齢者食などの調理技術
●造粒工程への応用
●有用物質の可溶化、抽出・分離、有害物質の分解、高品質焙煎、食品以外の洗浄や殺菌

微生物の優れた機能を探る─油の中で暮らす微生物─(研究紹介)

目的

微生物機能を活用した有用物質の生産(バイオプロセス)技術を開発するため、微生物工場としてふさわしい微生物についての研究

技術概要

近年、資源枯渇やCO2等排出物の環境への影響が懸念されていることから、環境負荷の少ない物質生産プロセスの開発が望まれています。一般的に微生物を利用した工業原料等の有用物質の製造プロセス(微生物を物質生産の工場として利用すること)には、従来の化学合成プロセスと比較して、エネルギー消費が少なく、また、廃棄物も少ないという傾向がある。
下記のような微生物が工場(生産の場)としてふさわしいと考える。
(1)一般的に有機溶媒は微生物に対し毒性が高いので、それらに耐性をもつ微生物がふさわしい。
(2)通常微生物は水層に存在するので反応機会が界面に限られるが、もし、有機相中に転移し、生育できる微生物がいれば、より効率的な物質生産が期待できることから、そのような性質をもつ微生物がふさわしい。
Rhodococcus erythropolis PR4 は通常の微生物とは異なり、水層よりも有機層に存在することを好む微生物である。また、添加する有機溶媒の性質によって、細胞の局在性を変えることが可能で、このような性質は、微生物工場として非常に有利であり、大きなポテンシャルを秘めていると考える。

用途

各種化学品などの微生物による発酵生産

疎水性環境に暴露されることで誘導される微生物の熱耐性(12360)

目的

ロドコッカス属細菌に高温耐性を付与することができる、ロドコッカス属細菌の培養方法、及び、高温耐性を有するロドコッカス属細菌の製造方法。

技術概要

有機溶媒分解菌であるロドコッカス属(Rhodococcus)細菌は、産業的に重要な菌群として位置づけられており、低エネルギー化や環境負荷を削減できるバイオプロセスによる環境浄化又は物質生産への応用などが期待されている。
高温発酵系は新たなエネルギー削減技術として期待されており、耐熱性発酵微生物の耐熱性機構が研究されている。ロドコッカス属細菌は、通常、30℃程度で生育する細菌であり、高温発酵系で利用することはできない。しかしながら、ロドコッカス属細菌の耐熱性を向上することができれば、高温発酵系に利用することができる。
本研究において、疎水性液体を含む培地でロドコッカス属細菌を培養する工程の後、疎水性液体を含む培地で、80℃以上の温度条件下で、ロドコッカス属細菌を培養する工程によりロドコッカス属細菌に高温耐性を付与することができことを確認した。

用途

発酵生産、化学品生産のバイオプロセス、バイオレメディエーション、排水処理プラント、微生物製剤、水環境の油系汚染の分解浄化

パラメトリックX線放射による新X線源とその応用(10953)

目的

日本大学電子線利用研究施設(LEBRA: Laboratory for Electron Beam Research and
Application)では、従来の線源とは原理的に異なる新規X線源の開発とその有用性の実証研究
を行っている。これはパラメトリックX線放射(PXR: parametric X-ray radiation)と呼ばれる現象
を利用したもので、単色で連続エネルギー可変、コヒーレンスに優れたX線源であるためイメージ
ングに適しており、特定の元素の選択、或いは、軽元素からなる生体軟組織構造の非破壊検査、
または、血管造影、乳ガン検診といった医療診断などへの応用に期待できる。

技術概要

コンピュータ断層撮像(CT: computed tomography)
PXRの単色性と広い照射野を生かし、比較的大きな軽元素物質試料の非破壊測定が可能。
同時K端差分(KES: K-edge subtraction)法による元素イメージング
PXRの線形エネルギー分散(空間チャープ)を利用し、特定の元素のK殻吸収端エネルギー位置でビームを分割することにより吸収端前後の像を同時に取得することができ、両者の差分により、特定元素の分布が得られる。CTによる3次元元素分布の測定にも成功している。
位相コントラストイメージング(Phase-contrast imaging)
PXRビームは空間コヒーレンスに優れるため、これまで放射光でなければ困難であった位相コ
ントラスト法の1つである回折強調イメージング(DEI:diffraction-enhanced imaging)が可能になった。

用途

・マルチエージェントシステム構築のためのプラットホーム
・汎用(エージェント指向、オブジェクト指向、手続き型)並列計算環境
・ハイパフォーマンスコンピューティング

食品成分による免疫調節作用とその応用(研究紹介)

目的

腸管は、生命活動にとって重要なエネルギー源として摂取した食品成分を効率的に消化・吸収する組織であると同時に、人体で最大の免疫組織でもある。腸管粘膜には生体の7~8割以上のリンパ球が存在し、そこで生体にとって有用な食品成分や腸内共生細菌、または有害な病原細菌などを識別し、感染防御やアレルギー反応の制御などの免疫応答が行われている。本研究は、この腸管免疫系に注目した食品成分の免疫調節作用を効率的に評価し、抗感染・抗アレルギー食品の開発をめざした研究展開を試みている。

技術概要

 腸管免疫系では、腸管内に免疫グロブリンA(IgA)抗体が粘膜外分泌されることによって感染防御に重要な役割を果たしている。そこで、マウスを実験モデルにプロバイオティクス菌体成分・オリゴ糖・多糖体などを一定期間経口投与し、その後、腸管関連リンパ組織のパイエル板・腸間膜リンパ節細胞を採取して免疫グロブリンA(IgA)抗体やサイトカイン産生、および腸粘膜中に分泌された総IgA抗体などへの影響を検討した。さらに、マウスを拘束ストレスに負荷させることによって宿主の免疫応答を低下させたときに腸管免疫系応答に与える影響を、被検物質をマウスに経口投与させることによってその免疫調節作用を評価した。
 結果は以下の通りとなった。
1)プロバイオティクス菌体成分(Bifidobacterium由来菌体成分、BIM)をマウスに7日間経口投与すると、腸管免疫系の誘導部位であるパイエル板細胞においてIgA産生の誘導が活性化した。
2)フラクトオリゴ糖(FOS)をマウスに4週間経口投与すると、腸内細菌叢が変化して腸粘膜中に分泌される総IgA量が亢進した。
3)拘束ストレスによって腸管免疫系の応答を低下させる実験モデルにおいて、プロバイオティクス菌体成(Bifidobacterium由来菌体成分、BIM)をマウスに経口投与すると、腸粘膜中に分泌される総IgA量の低下を抑制した。
4)摂取したプロバイオティクス・プレバイオティクスが腸管免疫系を介して宿主の免疫反応を調節し、感染症やアレルギー症状の予防へとその応用が期待される。

用途

抗感染食品,抗アレルギー食品