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定在音場を用いた火炎制御法(11584)
燃料を含む混合気を燃焼する際に,通常使われている,旋回羽根(スワーラ)や保炎器は,流れを乱したり,火炎の熱を直接受けることから,燃焼装置での圧力損失低減や耐熱性の面で不利となっている。これらの欠点を取り除き,流れに非接触で,火炎を安定化し,高速気流中で保炎させることを目的とする。
燃焼装置の保炎位置において,定在音場を形成し,その圧力振動の節(=速度変動の腹)に火炎が位置するように音響振動を制御する。この音響振動場と燃焼による発熱との干渉現象により,逆流を伴う二次流れが生じ,気流中に低流速領域を生じさせる。これと,振動による火炎の皺形成の結果生じる燃焼速度の増加との相乗効果によって,火炎が気流に流されずに,その場にとどまり,安定的に保炎することが達成される。これまでに混合気ノズルから約50m/sまでの噴出速度で噴出した際の保炎に成功している。
工業炉,バーナ,ガスタービンエンジン
局所円偏光による磁気記録(11509)
磁気ディスクメモリの記録速度限界と記録密度限界を超える技術を提供する。フェムト秒レーザ円偏光を磁性体に照射することで、外部磁場なしで高速に磁区を記録できる。このとき、本研究のナノメートルサイズの金属アパチャーと記録粒子との相互作用を利用して局所的に円偏光を発生することができ、現行技術を超える高速度と高密度の記録を実現する手法を提供する。
超短光パルス円偏光を磁性体に照射することで、磁化反転を励起することができ、高速磁気記録の手法として注目されている。しかし、光を使うために、波長のオーダーまでしか光を集光できない。このため、この円偏光をナノメートルのオーダーで、局所的に記録ディスク上に生成することで、高密度の記録も同時に実現できる。本研究では、局所表面プラズモンを利用した微小開口を有する金属膜を記録材料の表面に配置することで、局所的に円偏光を生成でき、上記の高速記録に加えて、微小領域への記録も同時に実現できる手法を提供する。
磁気ディスク(HDD)、メモリディスク、高速光スイッチ
流動シミュレーション(10254)
沿岸域(閉鎖性内湾等)の潮流による流れの解析は、複雑な作業と専門知識が要求される。本システムは、この解析の一連の作業をGISの機能を利用して視覚的に行い、流れを表示する演算システムを提供するものである。
沿岸域(閉鎖性内湾等)の潮流による流れを予測するには、従来は、対象海域の碁盤状メッシュに従って海底地形に基づく水深や環境条件などの複雑な入力データを作成しなければならなず、解析結果の可視化においても作業が複雑であった。本研究は、GIS(地理情報システム)を利用して流動シミュレーションを行うシステムであり「入力、演算、出力」の一連の操作手順を同一のGIS画面を通して視覚的に行うことが可能となり、かつ解析結果の流れのベクトルを簡易表示するものである。
潮流予測システム
導電性ゴムによる大変形を捉える技術(11379)
これまでの地盤工学・応用地質学を背景とした岩石・土の実験で歪みの測定はワイヤーストレインゲージが主に使われており、測定可能な歪み量も小さいことから、破壊後の大変形の歪みを捉えることは困難であった。大変形の歪みを測定することを目的として、導電性性ゴムによる歪み測定手法を開発を行った。
本研究は導電性ゴムが変形に伴い抵抗を変化させることを利用し、その抵抗の変化を電気信号により捉え、抵抗値の変化から歪み量を測定する技術である。ゴムの弾性領域が測定範囲となるため、数10%までの歪みが測定可能である。大変形の歪みを測定できることは、三軸圧縮試験の破壊後の変形の挙動などの室内実験でのセンサーとしての役割や、地すべり現場での地表面の移動距離を測定する変位計への応用が考えられる。また、面的な測定も可能であるため、シート状の導電性ゴムを地中に埋め、多点の計測を行うことで変形部分の特定が可能となる。
三軸圧縮試験機、地すべり変位計(斜面)、遮水
ベンゾトロポロン骨格を有する化合物の簡易的な合成方法(12354)
簡易にベンゾトロポロン骨格を有する化合物を合成可能なベンゾトロポロン骨格を有する化合物の製造方法およびベンゾトロポロン骨格を有する化合物の精製方法を提供する。
ピロガロール部位を備えるピロガロール化合物と、カテコール部位を備えるカテコール化合物を溶解した電解液に電圧を印加する。本研究によれば、簡易にベンゾトロポロン骨格を有する化合物を合成可能なベンゾトロポロン骨格を有する化合物の製造方法およびベンゾトロポロン骨格を有する化合物の精製方法を提供することができる。
肝臓発生シグナルに着目した肝細胞の生産に関する研究(10982)
ES細胞を用いて,細胞移植療法に使用する移植用分化・成熟細胞を効率よく生産する方法を提供する。
胚性幹細胞(ES)細胞を用いて肝細胞を効率よく調製する方法を確立した。従来法に比べ線溶系因子を用いることにより2倍以上の効率でES細胞を肝細胞へと分化誘導することが出来た。本研究により分化を誘導した細胞の分化度は高く,これらの細胞を移植しても奇形腫(テラトーマ)はほとんど起こらなかった。
移植用細胞の生産,ES細胞の分化促進剤,テラトーマ予防剤
シイタケフレーバー成分による血栓症予防(10559)
シイタケ由来精油成分を用いた血栓症の予防・改善のための健康食品及び医薬品用組成物を提供する。
本研究は,シイタケ由来の精油およびその主成分であるレンチオニンを用い,血栓症の予防・改善効果を持つ健康食品及び医薬品に使用可能な組成物を提供する。本組成物は,食品由来であるため安全性が高く,また,従来,血栓症の予防・改善効果を持つ物質として知られているアスピリンやニンニク,タマネギ由来の精油とは異なる作用部位を持つため,いわゆるアスピリンジレンマの問題を持たない。
加工食品,特定保健用食品,医薬品
炎症に関与する複数の細胞内シグナル伝達系を同時に抑制するペプチド(12444)
本研究は複数のシグナル伝達を同時に抑制することが可能な抗炎症剤、及び抗炎症剤を適用した、炎症反応を治療するための医薬組成物に関するものである。
血液凝固第Ⅸ因子の全長からトリプシンドメイン部分と軽鎖部分を除いた部分である「F9-AP」が、IL-6によるシグナル伝達を抑制することにより、またトロンビンによる血管透過性の亢進を抑制することにより、抗炎症剤として利用できることを見出した。複数の炎症性シグナル伝達を同時に抑制が可能であるため、従来の抗炎症剤とは異なる効果が期待される。
肥満を伴わない糖尿病リスクの研究や治療につながるモデルマウス