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ロバスト性の高い折り畳み式風車~RONDO~(11829)

目的

本研究は、翼を空気力学的に回転し得ない状態に折り畳み、強風時の安全性を著しく高め、時間遅れのない耐風圧機能を備えた風力発電装置を提供する。

技術概要

従来のプロペラ型のものは高速回転中に風が弱くなれば迎角が負になるためにブレーキがかかる。可変ピッチ機能を備えていても多くの場合応答特性が風の変動に間に合っていない。一方、垂直軸風車は起動特性が悪いために一旦停止すると発電状態になるまでに時間遅れが大きいという欠点がある。本研究は垂直軸風車の主回転翼の前に特殊なスラットを取付けることで起動特性を画期的に向上させたものである。更に突風時には風圧を避けるために複数の回転翼が同時に円周方向に傾く機能を備えている。従って外部からの強制的な制動を加えずに継続して発電することができ、風が弱くなれば自動的に復旧する。上記機能により広い範囲に変動する自然風の中で破損を防ぎ、安全に稼働できる。又、垂直軸風車の特性として揺れに強く重心が低いので設置場所は地上、洋上いずれにも可能である。

適用製品

地上及び洋上に設置可能な稼働率の高い実用的な風力発電装置

球形ホイールを用いた多自由度回転制御システム(11619)

目的

本システムは,多自由度回転制御をコンパクトな機構で実現し,宇宙機や航空機だけでなく,駆動部が必要な機械の部品として幅広い用途に応用することを目的としている。

技術概要

従来のモータは1軸周りの回転運動を実現しており,多自由度回転運動を実現するためには複数のモータが必要となっていた。このため,システム構造の複雑化や重量化が問題となっていた。しかし,開発したシステムは,球形ホイールを圧電素子で任意の方向に回転させるシンプルな構造となっていることから,軽量化・小型化・省エネルギ化が可能となった。これにより,搭載重量に厳しい制約のある人工衛星などの姿勢制御への応用が期待される。また,機械的な拘束が無いので連続した回転運動ができるのも一つの特徴として挙げられ,調査用カメラなどの駆動部としても適用できる。さらに,システムに光学センサを組み込むことにより,球形ホイールの回転運動・回転方向の情報をフィードバックし,球形ホイールの任意方向の回転運動制御を実現している。

適用製品

人工衛星,無人飛行機,カメラ

表面特性を制御したポリオレフィン系複合材料(11594)

目的

従来法では修飾が困難であった部分の容易な修飾法の開発を目的とした。例えば、チューブ状エチレン-酢酸ビニル共重合体の内側に加熱した薬液を流すことで、チューブ内表面のみ親水化する方法が報告されているが、反応時間が長く、材料の機械的性質の劣化を引き起こす(特開2005-6777)。そこで、極性分子を短時間で加熱することができ、官能基の反応性が向上するなどの利点を有するマイクロ波加熱を応用した。

技術概要

マイクロ波加熱を用いることで、極性溶媒を短時間で加熱することができ、高分子表面の官能基を反応をさせることが可能であり、通常の加熱法と比べ短時間で表面修飾することが可能である。また、この表面反応は溶媒(加熱媒体)と接触する部分のみで進行し、表面修飾の範囲の選択が可能である。高分子材料の表面修飾にマイクロ波加熱を応用した場合、触媒を溶解した極性溶媒に高分子材料を浸漬させマイクロ波を照射することで短時間での表面修飾が可能である。チューブ状やμチャンネルといった修飾や反応を起こしにくい部位でも、反応試薬を溶解した極性溶媒と接触させマイクロ波を照射することで、表面修飾が可能である。

適用製品

高分子製チューブやマイクロ流路の表面修飾

MEAに吸収させたCO2の炭酸カルシウムとしての固定(11547)

目的

脱原発により火力発電に電力が依存することにより二酸化炭素の排出量が多くなり、将来的には地球温暖化を促進することとなると考えられる。われわれは二酸化炭素を吸収しやすいモノエタノールアミン(MEA)を用いて、二酸化炭素を吸着させ、これとカルシウム塩を反応させることによる炭酸カルシウムの合成に成功した。

技術概要

MEAが二酸化炭素を吸収することはよく知られている。吸収させる目的はCCS(二酸化炭素貯蔵)のためであるが、そのコストは高い。我々はこの二酸化炭素を溶解したMEA水溶液に水酸化カルシウムなどのカルシウム塩を添加することにより炭酸カルシウムを合成することに成功した。この方法の利点を述べる。MEAに吸収させた二酸化炭素は時間経過しても放出されることはない。このため、小規模のボイラーなどを持っている事業者にこのMEA溶液に二酸化炭素を含む排ガスを吹き込んでもらい二酸化炭素だけをMEAに吸収させ、これを一か所に集めカルシウム塩との反応により炭酸カルシウムを合成するとともにMEAを元の状態に戻すことができる。

適用製品

炭酸カルシウム,二酸化炭素吸収剤

二酸化炭素を用いた下水汚泥焼却灰からのリン酸塩の回収プロセス(11445)

目的

焼却汚泥中にはリン酸塩を多く含有しているため新たなリン資源として有望であるが、酸による抽出では目的成分だけでなく重金属も溶出してしまう。そこで、二酸化炭素を懸濁液中に吹き込むだけの簡便なプロセスで重金属を含まないリン酸塩水溶液を回収する。

技術概要

一般的にリン酸塩は難溶性であり、水には溶解しない。このためリン酸塩含有物からリン酸塩を抽出するには、酸を用いて溶解させる必要がある。しかし、この方法では目的成分以外の成分も溶出する。一方、難溶性のリン酸塩懸濁液に二酸化炭素を吹き込むとリン酸カルシウムおよびリン酸マグネシウムの溶解度だけが増大することを発見した。これにより、リン酸塩含有物から主にリン酸カルシウムおよびリン酸マグネシウムが溶解し、重金属を含まないリン酸塩水溶液が回収可能である。なお、この方法はリン酸カルシウムの可溶化にも有効である。

適用製品

下水焼却汚泥、リン酸塩

水質浄化システム及び水質浄化方法(10799)

目的

本装置は,構成が簡単で,数人で持ち運びが可能となるような携帯性に優れている攪拌装置であり,即効的に湖沼の水質浄化を行うことのできる水質浄化システム及びその方法を提供することを目的としている

技術概要

従来は,湖沼の水質浄化を行うために,湖沼の水を汲み上げ,陸上にて大型の機械(浄化水槽)を用いて,凝集剤を投入し,攪拌していた。本研究による攪拌装置は,湖沼の現場に移動できるように携帯型としたものであり,かつ,浄化施設を用いないで現場での攪拌により湖沼の浮遊懸濁物質を凝固させ,即効的に水質浄化を可能とするシステムである。

適用製品

携帯型水質浄化装置

カテコール-O-メチル転移酵素活性化物質(12184)

目的

Catechol-O-methyltransferase(COMT)は、noradrenalineや2hydroxyestradiolなどのカテコール基質の水酸基をメチル化する酵素である。COMTの活性の低下が腎機能障害の進行や末期腎不全患者の心血管系死因に相関すること、COMTノックアウトマウスでは妊娠高血圧腎症や糖尿病などの症状が出ることが知られている。COMT活性をあげることがこれら疾病の治療に有用であると期待される。COMTによるメチル化反応ではS-adenosylmethionine(SAM)がメチルドナーとして働く。メチル基を失ったSAMはS-adenosylhomocystein(SAH)となるが,SAHはCOMTを強く阻害することが知られている。SAHによるCOMT阻害を解除する化合物を探索するため、内因性基質であるNEを基質とするinvitro試験管スクリーニングを実施し、当該化合物を見出した。COMTの賦活化という概念は研究者の独創によるものであり、他に報告はない。

技術概要

●当該化合物はコントロール(DMSO)と比較してSAH初期濃度が0μMのときは1.43倍、SAH初期濃度が60μMのときは1.55倍COMTを活性化した。

●SAHの濃度が高いほどCOMTは阻害され、その活性は低下するが、当該化合物はSAHの濃度が高いほど活性低下を抑制した。・当該化合物は酵素反応速度論解析、等温熱滴定、平衡透析により、COMTとSAHの見かけの親和性を低下させることにより,酵素反応速度を40-50%高めていることを証明した。・当該化合物はSAH濃度の上昇による阻害が強まるのを「動的に」緩和することが期待できる。

●当該化合物の濃度依存的にCOMT活性は上昇し、100μMで、0μMにおける活性の約1.4倍(40%賦活化)となった。・当該化合物のCOMT賦活化率は化合物の濃度に比例して認められた。

●新規のCOMT賦活化剤、及び当該COMT賦活化剤を有効成分として含む医薬組成物が提供される。本研究の実施形態に係る医薬組成物は、COMT不全に関連する疾患(例えば、循環器系疾患、生活習慣病等)の予防又は治療に適用することができ、特に、腎機能障害、心血管系障害等に好適に用いることができる。

高密度導電性酸化物焼結体La1-x-yCaxSryCrO3(11079)

目的

焼結特性・安定性に優れ,高温および各種ガス中で高い電気伝導を示す酸化物材料を提供する。

技術概要

La1-xSrxCrO3やLa1-xCaxCrO3は高温・各種ガス下で高い電気伝導を示すため,固体酸化物型燃料電池のインターコネクターなどに使用が検討されていた。しかしながら本物質系においては難焼結のため高強度の材料を得ることが難しい,相転移の存在のため力学的な安定性に問題があるなどの欠点があった。本研究ではCaおよびSrの置換量および置換方法を検討し、高い電気伝導は保持しながら相転移を消失させ安定性を増大させることに成功した。さらに焼結前の粒子サイズの制御により,ほぼ100%に近い焼結密度・高強度を持つ物質の新規作製に成功した。

適用製品

固体酸化物型燃料電池材料、ヒーター材料